はじめに
対象読者・想定読者
- ギター/ベースを満員電車で運ぶ機会があるので、丈夫で比較的軽いギターケース(ギグバッグ)を探している
- ギター/ベース以外に教科書なども入れられる収納が充実したギターケース(ギグバッグ)を探している
- 満員電車でギター/ベースを守る立ち回りを知りたい
私は新宿にある音楽系専門学校に通っていた際に、「満員電車でギター/ベースを運ばなければいけない」という状況になりました。
2年間運びましたがギター、ベースともに無事でした。それらに使っていたギグバッグを紹介し、実際にどうやって人混みの圧迫から守ったかを解説します。
この記事からわかること
- ギター用ギグバッグ「iGiG G310B」(ベース用は「iGiG G315B」)が電車通学に向いている理由
- 満員電車で自分とギター/ベースに負荷をかけにくい立ち回り方
奈沼 蓮
DTMer(作編曲、サウンドデザイン、ミキシング、マスタリング)
ライブハウスPAエンジニア・オペレーター
満員電車と1限は嫌い。良い授業をしてくれる先生が1限に選択授業を開講していると、履修登録でかなり悩む。
本当にあった怖い話
これはベーシストの先生から聞いた実際の話です。
数年前のこと。
その先生のベース授業の受講生がいつものようにベースをケースに入れて背負い、電車に乗りました。
学校は人の多い新宿にあるので、朝の電車はいつもぎゅうぎゅうでした。
その日もしんどい思いをしながら電車に揺られ、やっと学校に着きました。
ベースの授業になり、その生徒がベースをケースから取り出そうとしたそのとき。
「ケースが開いている」ことに気づきました。
悪い予感がしながらケースを開くと、そこには持ってきたはずのベースが「ありません」でした。
終
(きゃー)
(いやいや、そんなことある?www)(ベースなんて何キロもある重いもの、途中で落としてたらさすがに気づくでしょwww)
(そもそもベースが無くなった時点でケースが「へにゃっ」てならなかっただろうから、それなりにしっかりしたケースを使っていたのか)
冗談みたいな話ですが、確かに東京の満員電車は凄まじいです。常に頭上を除く全方位から圧力を受けます。
最近は新型ウイルスの懸念から軽減傾向かもしれませんが、用心した方が良いです。自分は東京以外にも北海道、京都、大阪、愛知などに住んだことがありますがあのレベルは見たことないです。その地方の友達や同僚が東京来て体感するとびっくりしてます。
iGiG G310B/G315Bが電車通学向きの理由
私は当初、通学時のギター運搬用にケースを探し、検討の末に「G310B」を購入しました。
その後気に入ったのでベースの運搬用に同メーカー同シリーズの「G315B」を購入しました。
気に入ったポイントを解説していきます。
人混みに揉まれた時もネックの負担を軽減する工夫が充実
満員電車などでもみくちゃになった時に心配なのが細くて長い「ネック」の部分への負担です。
G310B/G315Bにはネック部分に「ネックピロー」というやや硬めのクッションが付いています。
ハードケースほどではありませんが、これでネックへの負担を軽減できます。
ネックピローにはネックをホールドしてくれるベルトも付いています。
これにより歩いているときや階段を上り下りするときでも中のギターがゆさゆさ揺れることが無くなります。
雨の日も安心して背負える
このギグバックはレインカバー(ギターケース用レインコート)が付いています。
電車通学といえど、家から駅までや駅から学校までは徒歩です。
雨の日は傘をさして歩きます。
想像するとわかりますが、傘だけでギターケースまで雨を防ぐのは無理です。
ギターケースは結構でかいのでまあまあ雨に打たれます。ふた回りくらいでかいベースなら尚更です。
レインカバーは必須ポイントです。
しかもG310B/G315Bはケース下部にレインカバー専用の収納ポケットがあります。
レインカバーを使わない時はクッションの役割を果たします。
本体と一体になっているので無くす心配もありません。
サブバッグ不要の収納力
私はギター/ベースが必要ない時はノートPCや教科書を運ぶのに通学用のカバンを使っていましたが、ギター/ベースを持っていく時はこのギグバッグに荷物を全部詰めていました。
大抵のギグバッグも楽譜を入れるスペースや予備の弦を入れるポケットはありますが、収納力はあまりあるとは言えません。
G310B/G315Bはギターを入れるスペースと同幅の大きな収納スペースがあり、大抵のものは収納できます。
実際私が収納していたもののリストを作ると
- 折り畳み傘
- ノートPC(Macbook Pro 13インチ) & ケース
- 筆箱
- シールド 2本
- クリップチューナー
- ノートや楽譜用ファイルなどの書類
- ピックケース
- エフェクター(ストンプボックス型) 1個
- フェイスタオル(雨の日に髪などを拭くためのもの)
- イヤホン&専用ケース
上の写真はギター用のG310Bのものなので、ベース用のG315Bはさらにもう少し入ります。
ヘッドホンなどの厚みのあるものは入れられませんが、サブバッグは不要なくらいの収納力です。
ショルダーパットが幅広厚手で肩が凝りにくい
ギグバッグはリュックみたいに背負えるケースですが、背負っている間の肩の負担はなかなか大きいです。
ギターはまだマシですが、ベースはさらに重いので工夫しないと肩凝り必至です。
肩の負担を減らすためにショルダーパッドは厚手でクッション性が高く、幅広で圧力が分散するタイプのものが理想です。
この点でG310B/G315Bはかなり優秀です。
しかも表面がメッシュになっているので蒸れにくいです。
- ネック部分の守備力が高い
- レインカバー付きで雨も防げる
- ギグバッグなのでハードケースほど重くない
- ショルダーパッドが優秀で肩が凝りにくい
- 収納力高いのでサブバッグ不要
満員電車でギター/ベースを安全に運ぶ立ち回り
満員電車でギターを安全に運ぶ上で重要なことは「車両内の流れのある場所を居場所にしない」ということです。
電車内は基本的に出入口付近が最も人が動き、出入口から遠い車内の内側は人があまり動きません。
人がよく動く場所に居ると他の人の移動に伴って押されたり、自身も人の邪魔にならないよう流れに乗って移動する必要が出てきます。
圧迫と衝突のリスクが増えるので人がよく動く出入口付近は居るのを避けるのが吉です。
おすすめは出入口から遠い「車内中ほど」と言われるエリアです。
ここは他の人の乗り降りに伴う人の移動が最も少なく、しかも人の密度が高くなりにくいです。
大抵の満員電車に乗る人は「目的地に着いたらスムーズに降りたい」と考えるので、出入口付近や出入口の間のエリアに居ようとします。
そのため車内中ほどのエリアにはある程度人が入ってくることはあっても、出入口付近よりはスペースが確保しやすいです。
また、「ギター/ベースは自分の手前に立てて置き、片手で支える」と良いです。もう片方の手で吊革を掴みます。
そうすると両手が塞がっているので痴漢に間違えられる心配も減ります。
スマホを使いたい場合はバランス感覚を鍛えて吊革側の手を使うか、ギター/ベースを抱えるスタイルでいきましょう。
このスタイルのデメリットは「自分が降りる時に出入口が遠い」ことです。
私は新宿のような「人の乗り降りが多い駅」で降りていたので、自分と同時に降りる人が多く、降りることに苦労はしませんでした。
逆に「あまり人が降りない駅」で降りる必要がある人の場合は、人を掻き分けて出入口まで行かないといけないので注意が必要です。
車内中ほどから出入口までは5m前後の距離があるのでそこは苦労するかもしれません。
できれば「まもなく到着する」くらいのタイミングからドア方向にジリジリ移動しておきましょう。
- 電車に入ったら「車内中ほど」まで進む
- ギター/ベースは自分の前に置き、片手で支える(もう片手で吊革掴む)
- 乗り降りが少ない駅で自分が降りなければいけない時は、到着少し前からドアに向かって少し動く
まとめ : 守備力&運搬能力を持ったケースと車内の安全な立ち回りでギターを守る
今回の記事では「満員電車でギター/ベースを安全に運ぶ方法」について、筆者の電車通学経験に基づき、ギグバッグと電車内の立ち回りテクニックを紹介しました。
ポイントをまとめると
- ネック部分の守備力が高い
- レインカバー付きで雨も防げる
- ギグバッグなのでハードケースほど重くない
- ショルダーパッドが優秀で肩が凝りにくい
- 収納力高いのでサブバッグ不要
- 電車に入ったら「車内中ほど」まで進む
- ギター/ベースは自分の前に置き、片手で支える(もう片手で吊革掴む)
- 乗り降りが少ない駅で自分が降りなければいけない時は、到着少し前からドアに向かって少し動く
今回の記事は以上です!
皆様の安全な楽器運び、学校生活のお役に立てれば幸いです!
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