「仮想サウンドデバイス(フリーソフト)」でシステム音声を録音する方法(Mac)

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目次

こんな人向け

  • YoutubeやPCゲームの音声を録音したい

この記事の情報で「YoutubeなどPCからのシステム音声を録音する方法」が理解できます。

目次

  • Youtubeの音声が録音できるようになると耳コピが捗る
  • 準備するもの
  • 録音方法
  • 「なぜか録音ができない」ときの対処法と初見殺し的な落とし穴
  • おわりに

Youtubeの音声が録音できるようになると耳コピが捗る

私は最近必要に迫られてこの方法を見つけましたが、それまではyoutubeを使って耳コピをする際、動画の再生速度を落としたり、J,K,L,<,>のキーを駆使して音をコピーしようとしていました。

しかしネットの通信環境が不安定になると作業に支障が出ます。

動画のオーディオ部分だけとれればオフラインでも作業できます。

さらにDAWで読み込ませて必要な部分をループ再生することや、deCodaのような解析ソフトに読み込ませることで視覚的に音程やタイミングを推定することができます。

https://products.zplane.de/decoda

参考に。(deCodaのメーカーzplaneの商品紹介ページ)

今回紹介するのは作業効率の面で恩恵が大きい方法です。

準備するもの

  • QuickTimePlayer (Mac標準ソフト)
  • LadioCast (仮想ミキサーのMacOS App)
  • Soundflower (仮想サウンド入出力デバイスソフト)
  • BlackHole (仮想サウンド入出力デバイスソフト ※Soundflowerが最近のOSバージョンだと正常に機能しないことがあるので予備の入出力として。)

すべて無料です。各ソフトウェアのインストール方法は長くなるので割愛します。他のブログの記事で丁寧に解説してあるものが多いので困ることはないと思われます。

録音方法

1.システム音声のルートを組む

LadioCastを起動し、ミキサー画面を使ってシステム音声を録音できるようにルートを組みます。

やり方は何通りかありますが、参考に私の設定を画像にして載せます。

注目すべきは「入力2」に設定したBlackHoleから「出力 Aux 2」のSoundflower(2ch)に送っている部分。

上の画像と全く同じにする必要はありません。

押さえておかねばいけない重要な部分は

  • 画面右上隅のスピーカーのマークから、Macシステムからの出力装置が「BlackHole 16ch」になっていること。
  • LadioCastのミキサーで、入力1 ~ 4のどこかに「BlackHole 16ch」が設定されていること。(画像では入力2に設定)
  • 出力 メイン ~ Aux 3のどこかに「Soundflower (2ch)」が設定されていること。(画像では出力 Aux 2に設定)
  • 「BlackHole 16ch」の出力先に「Soundflower (2ch)」が設定されていること。(画像では入力2のボックスの右下部分でAux 2が赤く選択されていることが確認できる。)
  • 「BlackHole 16ch」の出力先に普段使っているスピーカーを設定しておく。※無くても録音はできるが確認用。(画像では入力2のボックスの右下部分でメインが赤く選択されていることが確認できる。

これで録音のためのルートは組み終わりました。

毎回組み直す必要はなく、設定はLadioCastに自動保存されるので今後は次に解説する2.以降の手順で済みます。

2.QuickTimePlayerでSoundflower (2ch)の音声を拾い、録音する

QuickTimePlayerを立ち上げます。

メニューバーから「ファイル」→「新規オーディオ収録」を選択し、録音の小さなウィンドウを表示します。

赤い録音ボタンの右にあるプルダウンメニュー(平たいVの字のとこ)をクリックし、「Soundflower (2ch)」を選択します。

プルダウンメニュー選択時の画像。

後はyoutubeなど録音したいものが再生されている時にQuickTimePlayerの赤い録音ボタンを押せば録音できます。

音が大きすぎたり、小さすぎたりする場合はLadioCastのミキサー画面のスライドバーで調節できます。大きく変えたい場合はスライドバー右の上下にクリックできる小さなボタンで±6 dB単位で調節できます。

(伝わる人向けに書いておくと、このスライドバー付近が通常のミキサーのプリアンプやパッドやフェーダーの役割を果たしています。)

録音ができたらQuickTimePlayerのメニューバーから「ファイル」→「保存」でファイル名と保存場所を指定し、保存します。

以上で完了です。

「なぜか録音ができない」ときのチェックポイントと初見殺し的な落とし穴

1.Audio MIDI設定がおかしな設定になっている

MacOSの標準Appに「Audio MIDI設定」というものがあります。小さなキーボードみたいなアイコンのやつです。

このアプリのメニューバーから「ウインドウ」→「オーディオ装置を表示」を選択するとシステム上のオーディオ装置の設定を見ることができます。

オーディオ装置のウインドウでSoundflower (2ch)の出力を確認したもの。

ここでチェックすべきポイントは2点。

  • BlackHole, Soundflower (2ch)の入力、出力の音量バーが右まで上がっているか。(画像のは右まで上がった状態)
  • BlackHole, Soundflower (2ch)共に「フォーマット」の周波数が「48,000 Hz」で統一されているか。(統一されていれば44,100 Hzでも良い。)

これらがずれていると録音されなかったり、録音したものが再生できなかったりします。

2.QuickTimePlayerで録音する時に「BlackHole 16ch」か「Soundflower (64ch)」で録音してしまっている

QuickTimePlayerで録音対象を選ぶ時に、BlackHoleでもSoundflower (64ch)でも録音することはできます。

しかし、録音によって作成された.m4aのオーディオファイルはチャンネル数が「8ch」になってしまいます。

ファイルを右クリックして「情報を見る」を選択するとオーディオチャンネル数が確認できる。

大抵のオーディオ機器は「2 ch(いわゆるLRのステレオ)」であり、8chのオーディオファイルを再生させようとすると再生できない場合があります。

どうやらQuickTimePlayerは録音対象のチャンネル数に応じて録音チャンネルを少し変化させるようで、16chのBlackHoleや64chのSoundflowerだと8chで録音してしまうようです。

ので録音対象はSoundflower (2ch)を推奨します。特別な理由で8chオーディオが欲しい場合は逆手にとって使える技かもしれませんが。

おわりに

以上で解説は終了です。

私が試してみた録音方法と、その過程で陥ったトラブルの解決策を書きました。

お役に立てれば幸いです。

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